大正時代を舞台に、激動の青春と愛の行方を描く映画『ゆきてかへらぬ』。主演・広瀬すずさんが演じる長谷川泰子を中心に、詩人・中原中也(木戸大聖)、文芸評論家・小林秀雄(岡田将生)が織りなす、文学史に名を残す実在の三人の物語がスクリーンに甦ります。
本記事では、映画の魅力を5つのポイントに分けてご紹介!
✅ 原作はあるのか?
✅ 名匠・根岸吉太郎×田中陽造の黄金タッグ!
✅ 豪華キャスト陣が魅せる圧巻の演技
✅ 映画の見どころを徹底解説
✅ ロケ地情報もたっぷり紹介!
文学と愛が交錯する時代の中で、彼らが選んだ道とは――?
1. 原作はあるのか?
映画『ゆきてかへらぬ』は、オリジナル脚本ではなく、実在の人物たちのエピソードを元にした物語です。
1-1.原作の紹介
映画『ゆきてかへらぬ』には原作があります。
原作は長谷川泰子の自叙伝『中原中也との愛 ゆきてかへらぬ』で、1974年に出版されました。この自叙伝は、長谷川泰子自身が執筆し、中原中也や小林秀雄との日々をに記したものです。
1-2.長谷川泰子について
長谷川泰子(1904年生、広島県出身)は、松竹キネマで陸礼子として活躍し、詩人・中原中也や評論家・小林秀雄を翻弄した才女。
「底抜けに無邪気で純真」と評されつつ、「悪女」扱いもされましたが、それは男社会の偏見かも。自伝『ゆきてかへらぬ』で波乱の恋愛遍歴を綴り、詩の才能も発揮。
スキャンダラスなだけじゃない、時代に愛され、時に振り回された女性でした。1993年、88歳の生涯に幕を閉じました。
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中原中也の詩と彼を取り巻く文学界の人々を背景に、彼らの愛と葛藤がどのように描かれるのかが注目ポイントです。
2. 監督・脚本の豪華タッグ!
『探偵物語』や『ヴィヨンの妻 〜桜桃とタンポポ~』の根岸吉太郎監督が16年ぶりにメガホンを取り、『ツィゴイネルワイゼン』や『セーラー服と機関銃』の田中陽造が脚本を手掛ける。本作の脚本は40年以上前に田中が執筆し、多くの監督が映画化を熱望しながらも実現できなかった「幻の脚本」だった。
2-1.映画のあらすじ
大正時代の京都。20歳の新進女優・長谷川泰子(広瀬すず)は17歳の学生・中原中也(木戸大聖)と出会い、互いに惹(ひ)かれ合った二人は共に暮らし始める。その後東京に引っ越した二人のもとを、中也の友人・小林秀雄(岡田将生)が訪ねてくる。彼は中也の詩人としての才能を誰よりも評価し、中也も批評の達人である秀雄に認められることを誇りに思っていたが、そんな二人の様子を目にした泰子は一人取り残されたような感覚を抱く。しかし秀雄もまた彼女に惹(ひ)かれていたのだった。(シネマトゥデイより引用)
2-2.映画詳細データ
公開日 | 2025年2月21日 |
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ジャンル | ラブストーリー |
上映時間 | 128分 |
制作プロダクション | ギークピクチュアズ/ギークサイト |
配給 | キノフィルムズ |
2-3.スタッフ紹介
監督 | 根岸吉太郎 |
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脚本 | 田中陽造 |
製作総指揮 | 木下直哉 |
製作 | 山田美千代/小佐野保 |
企画 | 山田美千代 |
撮影 | 儀間眞悟 |
音楽 | 岩代太郎 |
主題歌 | キタニタツヤ 「ユーモア」 |
映画『ゆきてかへらぬ』の主題歌は、キタニタツヤさんの新曲「ユーモア」です。この楽曲は、中原中也の文学に対する愛とリスペクトを込めて制作されました。
2-4. 監督:根岸吉太郎
監督を務めるのは、日本アカデミー賞最優秀監督賞受賞経験を持つ根岸吉太郎監督。代表作には『ヴィヨンの妻』『遠雷』などがあり、人間の内面を丁寧に描く手腕に定評があります。
文学界の巨星たちの青春をリアルかつ詩的に映し出す演出が期待されています。
2-5. 脚本:田中陽造
田中陽造は、『遠雷』『ヴァイブレータ』など数々の名作を生み出してきた名脚本家。彼の描く リアルで詩的な世界観 が、本作でも重要な要素となります。
歴史に残る天才たちの“心の叫び”が、田中陽造の脚本を通してどう描かれるのか、要注目です!
3. 豪華キャストが彩る青春の物語
長谷川泰子 …広瀬すず
まだ芽が出ない女優。気高く自由奔放な女性。詩人・中原中也の恋人であり、小林秀雄とも関係を持つ。
中原中也 …木戸大聖
夭折の天才詩人。泰子を深く愛するも、激しい感情に振り回される。
小林秀雄 …岡田将生
後に日本を代表する文芸評論家となる男。泰子への想いが、中也との関係を揺るがす。
富永太郎 …田中俊介
中原中也の数少ない友人で、詩人・画家としても活躍している。
鷹野叔 …トータス松本
長谷川泰子の過去を知る謎の男。
長谷川イシ …瀧内公美
長谷川泰子の母。
中原孝子 …藤間爽子
のちに中也の妻となる女性。
三人の 才能・愛・プライド がぶつかり合うストーリー。
4. 映画の見どころ
4-1. 三人の天才が織りなす激情のドラマ
大正末期から昭和初期、日本文学界を代表する三人の若者の愛と苦悩が本作の軸となります。彼らが時代の波に翻弄されながらも、自らの信じる道を歩もうとする姿は、現代にも通じる普遍的なテーマとなっています。
4-2. 時代を超えた普遍的な愛の物語
文学史に刻まれる彼らの交流は、ただの恋愛物語ではありません。愛と才能、そして運命に翻弄される若者たちの「生きること」への問いかけ が、観る者に深い感動を与えます。
5. 美しいロケーションも見どころ!
エキストラの募集情報などから東京都、神奈川県、京都府、茨城県、兵庫県などで2023年3月から4月にかけて撮影されました。
京都町屋セット。この完成度を見るだけでも映画への期待が高まります。
『#ゆきてかへらぬ』
京都町屋セット。だいぶ完成してきた。ここからはモノクロ。カラーは、ネタバレになるので。ロケ?セット?と区別がつかないほどクオリティを上げ徹底的に拘る。それを感じた俳優は役に没頭する。舞台のクオリティは、映画の生命線に繋がる。#広瀬すず #木戸大聖 #岡田将生 pic.twitter.com/lpqpSMxECA— 原田満生@映画美術監督 (@smoke_web) October 9, 2024
5-1. 茨城県
茨城町では、東茨城郡茨城町の親沢公園キャンプ場(ボートを楽しむシーン)やつくばみらい市のワープステーション江戸で撮影が行われました。
5-2.兵庫県
本作の時代設定、大正時代に合わせ、神戸を代表する歴史的建築である、神戸迎賓館 旧西尾邸、神戸大学で撮影が行われました。
5-3.京都府
東映京都撮影所周辺や右京区花園にある妙心寺の参道が撮影場所の一つとなっています。
映画では、大正時代の雰囲気を再現するため、都内や京都のレトロな建築を活かしたロケーションが多数登場。 モダンで華やかなシーン にも注目です!
6. まとめ
映画『ゆきてかへらぬ』は、根岸吉太郎監督×田中陽造脚本による 文学的で情熱的な青春映画。広瀬すず×木戸大聖×岡田将生という豪華キャスト陣が、 激しくも儚い愛の物語 を繊細に演じます。
時代を超えて共感できる愛と青春の物語に、あなたもきっと心を奪われるはず!