映画『正欲』は、第34回柴田錬三郎賞を受賞した朝井リョウさんの同名ベストセラー小説を原作とする映画です。原作小説は2022年の本屋大賞にノミネートされた傑作ですが、問題作とも言える話題作です。
ダムや滝、公園の噴水など水のシーンが多く登場する本作はロケ地選びに難航したようです。そんな厳選したロケ地も見どころとなり、作品を盛り上げるポイントとなっています。
この記事では原作小説ファンや映画ファンにも映画『正欲』の魅力を伝えるべく、必見の情報が盛り沢山となっていますので、是非最後まで読んで映画の魅力をより深く味わってください。
1.原作小説について
1-1.原作者・朝井リョウについて
朝井リョウさんは1989年5月31日生まれで、2013年には『何者』で第148回直木三十五賞を受賞し、直木賞史上初の平成生まれの受賞者となり話題になりました。男性受賞者として最年少者となりました。
早稲田大学文化構想学部在学中に、『桐島、部活やめるってよ』で第22回小説すばる新人賞を受賞しデビュー。2012年には同作が映画化されました。大学在学中には、ストリートダンスのサークルに所属するなどの意外性も持ち合わせています。
朝井リョウさんの描く小説は、若者言葉を用いて時代を感じる新しさがあり、テンポの良い明るい文体が特徴。人柄の良さを感じる爽やかさも魅力です。
1-2.原作小説「正欲」の概要
この小説は「読む前の自分には戻れない」のキャッチコピーが印象的で、傑作とも問題作とも言える衝撃作です。
この物語は、児童ポルノ摘発に関連する記事からスタートします。物語は三人の主要登場人物に焦点を当て、それぞれの生活を中心に描き出しています。
一家の父である寺井は、息子と妻と生活しており、夏月は布団売り場で働いています。一方、八重子は大学の学園祭実行委員として忙しく活動しています。これらの三つの物語は最初は直接的な関連性がないように見えますが、徐々に彼らが特定の秘密を共有することで繋がりが・・・。
朝井リョウさんがずっと描いてきた「内なるマイノリティ」。
それを気づかせる小説で他にも『桐島、部活やめるってよ』や『何者』がありますが、これほどに「多様性」に色んな訴え方をする小説は他にありません。
一人一人の視点を思考深くも上手く表現しており、次から次へとページをめくってしまう一気読み必至の読みやすさもあります。
1-3.主要な登場人物人の紹介
物語にでてくる3人の主要登場人物を紹介します。
1-3-1.寺井啓喜(てらいひろき)
小学校不登校の息子が世間から断絶されてしまう可能性を
恐れる検察官。
1-3-2.桐生夏月(きりゅうなつき)
ひとつの秘密を抱え、悶々としている。自ら世間との断絶を望んでおり、地元のモールにある店寝店で販売員をしている。
1-3-3.神戸八重子(かんべやえこ)
大学生で学園祭の実行委員を務めている。容姿にコンプレックスを抱えている。
2.映画『正欲』の作品情報
観る前の自分には戻れない
(公式サイトより引用)
上映日 | 2023年11月10日 |
---|---|
上映時間 | 134分 |
制作プロダクション | テレビマンユニオン |
配給 | ビターズ・エンド |
2-1.映画『正欲』のあらすじ
不登校になった息子が世間から隔絶されることを心配する検察官・寺井啓喜(稲垣吾郎)。
ある秘密を抱え、世間との関わりを断つように生きる販売員・桐生夏月(新垣結衣)。
彼女の中学時代の同級生で、夏月の誰にも言えない秘密を共有している佐々木佳道(磯村勇斗)。
容姿に恵まれ華やかな大学生活を送っているように見えながら、他人との交流を避ける諸橋大也(佐藤寛太)。
彼と同じ大学に通い、学園祭実行委員を務める神戸八重子(東野絢香)。一見何の接点もないように見えるそれぞれの人生が、ある事件をきっかけに重なり始める。
(シネマトゥデイより引用)
2-2.スタッフの紹介
原作 | 朝井リョウ「正欲」 |
---|---|
監督・編集 | 岸善幸 |
脚本 | 港岳彦 |
撮影 | 夏海光造 |
音楽 | 岩代太郎 |
主題歌 | Vaundy「呼吸のように」 |
映画『あゝ、荒野』の監督・岸善幸さんと脚本家・港岳彦さんが再タッグを組みました。
主題歌は令和の天才アーティスト・Vaundyの「呼吸のように」。Vaundy自身初の映画主題歌となりました。
2-3. 主要な登場人物の紹介
役柄 | 俳優 |
---|---|
寺井啓喜 | 稲垣吾郎 |
桐生夏月 | 新垣結衣 |
佐々木佳道 | 磯村勇斗 |
諸橋大也 | 佐藤寛太 |
神戸八重子 | 東野絢香 |
寺井由美 | 山田真歩 |
越川秀己 | 宇野祥平 |
西山修 | 渡辺大知 |
那須沙保里 | 徳永えり |
矢田部陽平 | 岩瀬亮 |
高見優芽 | 坂東希 |
夏月と佳道の中学時代の担任 | 山本浩司 |
主演は稲垣吾郎さんが演じる。共演に新垣結衣さんや磯村勇斗さんと劇団EXILE佐藤寛太、東野絢香さんと人気俳優さんから今注目の俳優が集まりました。
2-4.映画版の製作情報と見どころ
・原作小説VS実写映画。その違いや見どころに注目
・稲垣吾郎&新垣結衣タッグが話題
・家庭環境や性的指向、容姿など、さまざまな悩みを持つ人々の人生をどう描いているのか
・映画を観終わった時、観る前の自分に戻れる!?
稲垣吾郎さんと新垣結衣さんの主演の話題の映画ですが、作品のテーマとなる「人間の欲望」が最大の見どころです。
家庭環境や性的指向、容姿など、さまざまな悩みを持つ人々。マジョリティは社会のバグなのか?
「多様性」が浸透しつつある世の中に、色んな価値観を突き付ける衝撃作。かなり重い内容も含まれていますが、観終わったころには、アナタの価値観は変わるはずです。
3.『正欲』のロケ地を紹介
3-1.広島県福山市
原作ではイオン岡山が舞台ですが、ロケは福山市でやったみたいです。
【情報解禁】
映画『正欲』11月10日(金)全国ロードショー!
福山市でも撮影が行われました🎥公開までふくやまフィルムコミッションでも情報発信をしていきます!#正欲 #朝井リョウ #新垣結衣 #稲垣吾郎 #磯村勇斗 #佐藤寛太 #東野絢香 #福山市 https://t.co/IDt1DxppRj
— ふくやまフィルムコミッション【公式】 (@fukuyama_fc) August 2, 2023
3-2.埼玉県深谷市「道の駅はなぞの」
ロケが行われたのは「道の駅はなぞの」とのこと。その他に深谷市内がどのシーンで登場するのか楽しみです。
【深谷ロケ作品】岸善幸監督『正欲』原作:朝井リョウ 出演:稲垣吾郎、新垣結衣、磯村勇斗、佐藤寛太(劇団EXILE)、東野絢香ほか[撮影場所:道の駅はなぞの他]2023年秋全国公開! pic.twitter.com/89GDl2icxv
— 深谷フィルムコミッション 強瀬誠 (@fukayafilm) May 1, 2023
3-3.千葉県千葉市美浜区
大学祭のフェスシーンがあります。このシーンは、千葉県美浜区の大学で撮影されたようです。
🔔#エキストラ募集◆急募‼️‼️‼️ 拡散歓迎‼️‼️‼️
映画『#正欲』(#岸善幸 監督新作)
📅10/9(日)@千葉(#千葉市 #美浜区)大学祭フェスシーン(大学生&観客役)老若男女100名‼️‼️‼️
🖊原作:#朝井リョウ◆出演:#稲垣吾郎 #新垣結衣https://t.co/HsGnnYFU7E
– #東京エキストラNOTES pic.twitter.com/buVM6gLbGk— 東京エキストラNOTES■やなけん (@YanaKen_) October 7, 2022
3-4.静岡県駿東郡小山町
小山町周辺及び岩田邸で撮影されたようです。>>岩田邸および付近
小山町には町が運営している小山町フィルムコミッションがあり、積極的にロケ誘致をしているので、数多くの映画やドラマなどのロケが行われています。「ザ!世界仰天ニュース」の再現VTRなんかにもよく使われています。
3-5.栃木県庁 昭和館
作中では、横浜地検の設定で使われました。多目的室を装飾し、地検の執務室などの撮影に使われました。
□〒320-0027 栃木県宇都宮市塙田1丁目1−20
3-6.日光市 銅親水公園
ダムのシーンとして使われました。撮影に使われた銅橋は、渡良瀬川の源流にかかる橋で、見学することができます。
□〒321-1511 栃木県日光市足尾町885
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