どうも、こんにちは。ズバ男です!
最近は海外の大作映画が次々と公開延期して滅入りますよね。こんな時は動画配信サービスが頼りになります!
ということで、本日はNetflix映画『レベッカ』の紹介です。
自己評価は3.0点(5点満点)です。
ストーリーも映画の雰囲気もキャストも満足なのに、何かが足らない “惜しい作品” でした。
『レベッカ』予告編 – Netflix
この記事は極力ネタバレなしで映画の紹介をするものです。すでに観たあなたも まだ観ていないあなたも これを読めばこの作品が120%面白くなります。ぜひ最後まで読んでください。
【作品情報】
2020年 121分 イギリス
2020年10月21日よりNetflixから独占配信された作品。
ダフニ・デュ・モーリエのサスペンス小説が原作でサスペンス映画の神様 ”ヒッチコック” も映画化したことで有名な作品を『シンデレラ(2015)』などのリリー・ジェームズと『ローン・レンジャー(2013)』などのアーミー・ハマーが共演する。
【あらすじ】
妻に先立たれた紳士マキシム・ド・ウィンター(アーミー・ハマー)と恋に落ちた若い女性(リリー・ジェームズ)は、新妻として海岸沿いの大邸宅マンダレーにやって来る。しかし、優雅で洗練された前妻レベッカを慕う家政婦ダンヴァース夫人(クリスティン・スコット・トーマス)には受け入れてもらえず、その陰湿な対応に新妻は戸惑う。香水やブラシに残った髪の毛など、レベッカの痕跡は屋敷の至るところに残されており、新妻は死んだはずのレベッカの影に苦しめられていく。(シネマトゥデイより引用)
【ネタバレなしでみどころ紹介】
◆スタッフの紹介
◇監督
ベン・ウィートリー
イギリス出身/1972年生まれ
2009年『DownTerrace』で長編映画監督デビューし、2011年の『キル・リスト』ではその異才ぶりに注目される。その後2016年に『フリー・ファイヤー』などの注目作品を手掛けている。
ジェイソン・ステイサム主演『MEG』の続編の監督に抜擢されています。
----------
◇プロダクションデザイナー
サラ・グリーンウッド
イギリス出身のプロダクションデザイナーで『プライドと偏見』や『シャーロック・ホームズ』、『美女と野獣』などを数多くの名作のデザインを手掛けており6回もアカデミー賞にノミネートされている。
◇衣装デザイナー
ジュリアン・デイ
『ボヘミアン・ラプソディ』で英国アカデミー賞の衣装デザイン賞にノミネートされ、『インフェルノ』や『ロケットマン』でも衣装を手掛けている。
----------
美術スタッフの洗練された豪華なファッションにも注目です!
◆キャストの紹介
◇リリー・ジェームズ
/役名:わたし(一人称で描かれており名前がない)
両親を亡くし、ホッパー夫人のコンパニオン(付き人)として年90ポンドで雇われていた。英国の名士マキシム・ド・ウィンターと恋に落ち、新妻としてマンダレーへ。人見知りで内気な性格。
[プロフィール] イギリス出身/1989年4月5日
俳優一家に生まれる。英ロンドンのギルドホール音楽演劇学校在学中から舞台に出演していた。長編映画『タイタンの逆襲』でデビュー。イギリスのTVシリーズ『ダウントン・アビー』(2012~2015)を経て、ディズニー実写版『シンデレラ』で主演、一躍注目を集めるようになる。
こちらの作品にも出演しています
◇アーミー・ハマー
/役名:マキシム・ド・ウィンター
英国の名士で有名な屋敷マンダレーを所持している超大金持ち。一年前に前妻レベッカを亡くしている。心優しい紳士だがかんしゃく持ちという一面がある。
[プロフィール] アメリカ出身/1986年8月28日
身長 196cmのさわやかな正統派イケメンのアーミー・ハマーですが、実はアーマンド・ハマー財団の御曹司なんです。普通ならビジネス界に進出するところですが、俳優に興味があり高校2年で中退し、演劇の学校に通っていたようです。そんな彼を一躍有名にしたのが『ローンレンジャー』(2013)で、ジョニー・デップとW主演を果たしました。
こちらの作品にも出演しています
◇クリスティン・スコット・トーマス
/役名:ダンヴァース夫人(ジュディス・アンダーソン)
前妻専属の使用人でマンダレイの屋敷を取り仕切っている。めっちゃ怖い役で音も立てず移動することができます。
[プロフィール] イギリス出身/1960年5月24日
映画初出演でいきなりラジー賞にノミネートされるなど女優活動初期は苦労したが、1994年『フォー・ウェディング』で英国アカデミー賞助演女優賞を受賞し、1996年には『ミッションイン:ポッシンブル』に出演し、同年の『イングリュシュ・ペイシェント』では アカデミー賞の主演女優賞などにもノミネートされた。その後も数多くの映画に出演し、2015年に大英帝国勲章DBEを授与された。
----------
この作品は主要な出演者が少なく、ほとんどがこの3人で物語が進行していきます。
もうひとり大きな存在は、この映画のタイトルである見えない主人公 ”レベッカ”です。 いないはずのレベッカの影が作品全体に漂っています。
◆注目ポイント1:原作者 ダフニ・デュ・モーリエ について
◇ダフニ・デュ・モーリエ
出生地:イギリス/生没:1907年5月13日~1989年4月19日
恋愛小説家として認知されているが、近年はミステリー作家としての評価が高まっている。
----------
祖父はフランス出身の人気画家で両親が俳優という芸術一家に生まれる。姉は作家、妹は画家となる。
1938年に『レベッカ』がベストセラーとなり、ヒッチコックの映画化(『レベッカ』、『ジャマイカ・イン』、『鳥』)で有名になる。
1969年に大英帝国勲位三等(CBE)を受勲し、1978年にはアメリカ探偵作家クラブ(MWA)賞の巨匠賞を受賞。
◇『レベッカ』の舞台となった場所
『レベッカ』の舞台(マンダレー)となった場所は、イングランドのコーンウォール地方にある、ラシュリー家の屋敷が一番のモデルとなったされている。実際に1943年から1969年に屋敷を借りて住んでいた。
原作もかなりの名作です(新訳版で読みやすいですよ)
◆注目ポイント2:ヒッチコック版の『レベッカ』について
◇アルフレッド・ヒッチコック
出生地:イギリス/生没:1899年8月13日~1980年4月29日
サスペンス映画で成功を収め “サスペンス映画の神様”と称される、イギリスの映画監督、脚本家である。
----------
青果店の三人兄弟の末っ子として生まれる。父を早く亡くし、ケーブル会社のエンジニアとして働きながらロンドン大学の夜間コースで絵の勉強をする。映画会社に映画のタイトルイラストを売り込み、採用され映画業界に入る。
1925年に『快楽の園』で監督デビュー。その後、スリラー、サスペンス作品で台頭し始める。渡米後初作品の1940年『レベッカ』でアカデミー最優秀作品賞を受賞した。
1950年代は特に数多くの傑作を世に送り出した。
◇ヒッチコック版の映画『レベッカ』の裏話
・ ヒッチコックをハリウッドに招いた、デビッド・O・セルズニックはこの作品に過度に干渉してヒッチコックを悩ませた。
・マキシム役のローレンス・オリヴィエは当時の恋人が主演女優「わたし」の候補だったが、ジョージ・フォンテインが選ばれ落胆した。撮影中フォンテインに冷たい態度を取っていて、それに気づいたヒッチコックは全員に対してもフォンテインに厳しい対応をさせ、より「わたし」の役柄にリアルさを引き出した。
・レベッカの死因が当時の映画倫理の理由で事故となっている。(原作では他殺となっている)
ヒッチコック版の『レベッカ』おすすめです
【感想とまとめ】
ストーリー自体は素晴らしいし、映像も時代背景がよく出ていて綺麗だった。
作品全体の雰囲気も悪くないし満足出来るものでしたが、良くも悪くもまとまりすぎていました。
監督がベン・ウィートリーで『フリー・ファイア』の時ようなタランティーノ感があるカオスを期待していたのに、めっちゃ綺麗な映画になっていたので-1点です。
レベッカの見えない恐怖が本作の一番の見どころとなっているが、その部分が薄い印象となってしまっていた。
ダンヴァース夫人の掴みどころのない恐怖は上手に表現できていたので良かったです。
正直これだとわざわざリメイクした意味が分からないし、ヒッチコック版には到底及ばない作品でした。
もっとオリジナリティを出しても良かったのかなと思いました。
しかし、作品全体のクオリティーは十分高いので、原作やヒッチコック版を未鑑賞の人には十分楽しめる作品です。
観たことある人も過去作と比較しながら思い出せて面白いと思いますよ。
【自己評価】★★★☆☆(3.0点)
最後まで読んでいただきありがとうございました。