どうも、こんにちは。
本日は『47RONIN』です。
日本でも人気の高いハリウッドスター「キアヌ・リーブス」が主演で、日本の誰もが知る時代劇「忠臣蔵」をモチーフとしたハリウッド映画。
企画からすると大ヒットの予感さえするのに、フタを開けてみたら史上稀にみる大コケをしてしまいました・・・。
今回はそんな『47 RONIN』の紹介と大コケした理由を分析したいと思います。
そして、まさかの続編決定についてもご紹介します。
【作品情報】
2013年 121分 G アメリカ
日本の「忠臣蔵」をモチーフに、架空の人物「カイ」をキアヌ・リーブスが演じて話題になったファンタジーアクション作品。
◆スタッフ
◇監督・・・カール・リンシュ
[プロフィール] イギリス出身/1980年生まれ
CMやミュージッククリップの監督としてキャリアをスタートさせ、トヨタ「レクサス」やBMW、ハイネケンなど世界的企業のCMなどを手がけている。
本作が長編映画デビューである。
◇脚本・・・クリス・モーガン
[プロフィール] アメリカ出身/1966年11月24日
『ウォンテッド』や『ワイルド・スピード』シリーズの3作目以降の脚本、最近では『ザ・マミー』や『バード・ボックス』の製作にも携わっている。
◆主要なキャスト
◇キアヌ・リーブス/役名:カイ
[プロフィール] レバノン出身/1964年9月2日
[代表作]『スピード(1994)』、『マトリックス』シリーズ、『ハートブルー(1991)』、『コンスタティン(2005)』『jジョン・ウィック』シリーズなど
◇真田広之/役名:大石内蔵助
[プロフィール] 東京都出身/1960年10月12日
[代表作]『たそがれ清兵衛(2003)』、『必殺4 恨みはらいます(1987)』、『ラストサムライ(2003)』、『レイルウィ 運命の旅路(2013)』など
◇浅野忠信/役名:吉良上野介
[プロフィール] 神奈川県出身/1973年11月27日
[代表作]『Focus(1996)』、『地雷を踏んだらサヨウナラ(1999)』、『モンゴル(2007)』、『沈黙ーサイレンスー(2016)』など
◇菊池凜子/役名:ミヅキ
[プロフィール] 神奈川県出身/1981年1月6日
[代表作]『バベル(2006)』、『ノルウェイの森(2010)』、『パシフィック・リム(2013)』、『トレジャーハンター・クミコ(2014)』など
◇柴咲コウ/役名:ミカ
◇田中泯/役名:浅野内匠頭
◇ケイリー=ヒロユキ・タガワ/役名:綱吉将軍
◇赤西仁/役名:大石主税
【あらすじ】
緑豊かな赤穂の国。大石内蔵助率いる侍たちは、吉良上野介と謎の女・ミヅキの陰謀により、尊敬する主君・浅野内匠頭の命と侍の身分を奪われる。次に吉良の毒牙が狙ったのは姫のミカで、ミカは1年の喪明けに吉良との婚儀を約束させられる。大石は吉良によって地下牢に押し込められ、家臣たちは所払いを食らって四散する。少年時代、浅野に助けられた異端児のカイは1年ぶりに牢から出された大石や家臣とともに仇討ちに立ち上がる。(WOWOWオンラインより引用)
【なぜ大コケしたのかを分析してみた】
◇その1:キアヌが魅せる殺陣はカッコいい!!
キアヌ・リーブスはハリウッドでも一番日本が好きな人なんじゃないでしょうか。
日本にお忍びでいろんな場所に出没して話題になったりしてましたよね。
日本通の俳優キアヌ・リーブスが来日 …なぜか香川県を訪れ一般人のように過ごしている姿が目撃される https://t.co/lZa6IiB8Ds.
— ツイッター速報 (@tsuisoku) September 8, 2019
そんなキアヌはこの作品に向けて気合いもはいっていたようです。
なんと3年も前から訓練をして準備していたのです。
大石内蔵助を演じる真田広之にもいろんな技を学んで撮影したようです。
しかし、本作をみるとカイ演じるキアヌ・リーブスのアクションシーンはあるにはあるのですが、なぜか他の出演者たちを交えての殺陣シーンが少ないのです。
その理由は、キアヌ・リーブスのアクションシーンは後から追加撮影されたものがほとんどだったからです。
もともとは大石内蔵助演じる真田広之のアクションシーンがメインで撮影されていたようです。(監督が元祖『忠臣蔵』の物語に寄せるためにそのようにしたのです)
◇その2:忠臣蔵なのに中国っぽいファンタジー映画
日本の『忠臣蔵』の話がベースとなったストーリーではあるが西洋ファンタジー色がかなり強いため、もはや『忠臣蔵』にしている意味があまりなかったのではと思うほどにイメージが違っていた。
日本人出演者が多く出ているので、たしかに日本ぽくも見えるが所々完全に日本じゃないんですよね。
本編ででてくるシーンや衣装がどこか日本じゃない気がするんです・・・
↑↑↑ 『レッドクリフ』かーいってなりました・・・。
↑↑↑完全に韓国か中国の衣装ですよね・・・
監督は子供の頃、日本に留学した経験があり日本のことが本当に好きで日本の文化についても学んでいたようです。
それに製作スタッフに日本についてあまり詳しい人がいなかったのではなく、日本に対するリスペクトのカタチがこのような脚色を加えてしまったんでしょうね。
日本で失敗した要因としては大きく加わった脚色かもしれませんね。予告映像は良かったんですが・・・。そこがMAXでした。
映画『47RONIN』WEB予告編
◇その3:なぜ大コケしてしまったのか・・・
製作費180億円を投入して作られた本作だが、広告にかけた予算しか回収できず大コケしてしまった・・・。
その損失額なんと”175億円”・・・。
本作が長編映画デビューの「カール・リンシュ」はお金を掛けすぎて編集から外されてしまっていたようです。何か継ぎ接ぎっぽかったのはそのせいか・・・、ってなりました。
撮影期間も大幅に超過したようですし・・・。(キアヌのアクションシーンの追加などで)
監督が自分の意思のまま編集していたらどうなっていたんでしょうね?
これ以降、「カール・リンシュ」は長編映画に関わっていません・・・。なんか可哀そうですね。
CMなどの短い映像の監督をしていたので場面ごとに切り取るとみどころのあるシーンもあるんですがね・・・。
例えば、天狗から刀をもらうところとかは、すごくファンタジー要素があり良かったと思います。
CGをふんだんに使用した本作だがアメリカ国内でキアヌ・リーブス以外の知名度ってどれほどだったのか?っていうのも気になります。
アメリカで流行らなかった大きい要因として、もう一つ気になるのが日本の”切腹”という文化です。
実際に切腹するシーンもあるのですが異質さがあったのかもしれません。現代では集団自殺のようなイメージを与えかねません。
【感想】
一言でいうと”キアヌ・リーブス”と『忠臣蔵』の無駄使いです。
物語を『忠臣蔵』から切り離してみるとそれなりに楽しめる贅沢なB級映画にはなっていると思います。
あと、出てくる敵が基本弱すぎですね。もっと強くしてアクションシーンをさらにみどころあるものにしてほしかったです。
キアヌ・リーブスの和服姿でのアクションがカッコいいし、真田広之の殺陣もカッコよかったのでそこは満足しています。
全くの駄作ではないですが、なんでこうなってしまったのか・・・、ってなりました。
先程も言いましたが、継ぎ接ぎだらけなので、もっときれいにまとまっていれば幾分良かったと思います。
【自己評価】★★☆☆☆(2.0点)
【続編情報】
そんな『47 RONIN』ですが、まさかの続編が決定しました!
Netflix配信予定で監督は『ムーラン(2020)』でチャン軍曹を演じたロン・ユアンだということです。
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ロン・ユアン
[プロフィール] アメリカ出身/1973年2月20日
[出演代表作]『ワイルド・スピード MAX』、『ザ・コンサルタント』、『ムーラン』など
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300年後の未来を舞台に、ホラー映画とチャンバラ映画、さらに忍者映画をミックスさせたような意欲作で2021年の第1四半期にクランクインする予定。
出演者などの情報は今のところ明かされていませんがどのような作品になるか、キアヌ・リーブスの続投はあるのかなど、今から楽しみですね!
最後まで読んでいただきありがとうございました。