中條ていの連作短編集『アイミタガイ』が、黒木華主演で映画化。親友を失った女性を中心に、予期せぬ出会いが連鎖していく様子を描いた群像劇です。
監督は『彼女が好きなものは』やドラマ『こっち向いてよ向井くん』の演出で知られる草野翔吾。共演には中村蒼、藤間爽子、安藤玉恵、草笛光子といった実力派が揃い、繊細で感動的な人間ドラマが展開されます。
この記事では、映画『アイミタガイ』の魅力を伝えるべく
✅斎藤緑雨文化賞長編小説賞を受賞した中條ていの同名小説を映画化
✅優しい想いやりが人と人とを繋いでいく物語
✅監督三人の想いが詰まった魂の作品
✅ストーリーに影響を与えた黒木華が歌う映画主題歌
✅故佐々部清監督から引き継いだロケ地
以上のポイントを押さえつつ、映画のネタバレは避けながらも、ファンなら絶対に見逃せない魅力を余すことなくお伝えします。
1.原作小説について
1-1.原作者・中條てい
中條ていは、1956年生まれ。三重県鈴鹿市出身。
南山大学文学部仏語学仏文学科を卒業。
著書に『ヴァネッサの伝言』『ヴァネッサの伝言 故郷』『空に、祝ぎ歌』がある。
2014年には斎藤緑雨文化賞長編小説賞を受賞した。
1-2.原作小説「アイミタガイ」について
「アイミタガイ」は、2013年に出版された中條ていによる小説。
それぞれに悩みを抱えた見知らぬ人間同士が、ささいなきっかけを機に巡り合い、やがて“人々が助け合う心=相身互い(あいみたがい)”を通じて日々を変える大きな輪を生み出していく群像劇。
「定刻の王」「ハートブレイク・ライダー」「幸福の果実」「夏の終わり」の4つの物語が最後の「蔓草」で一つになる。心に沁み入る連作長編小説。
2014年には、斎藤緑雨文化賞長編小説賞を受賞している。
1-3.原作小説「アイミタガイ」のあらすじ
毎朝同じ電車に乗る会社員の澄人、受験に失敗した敦俊、トラブルメーカーのホームヘルパー範子、娘を事故で失った元学芸員の優作、両親の離婚が原因で結婚に踏み切れない梓。
彼らは皆、人生の迷子になっています。
平穏に見える日常の裏で、それぞれが立ち止まり、扉を開けずにいます。しかし、見知らぬ人のさりげない思いが巡り、彼らの心を静かに揺さぶり、少しずつ新たな一歩を踏み出していきます。
2.映画『アイミタガイ』 の作品情報
上映日 | 2024年11月1日 |
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上映時間 | 105分 |
製作プロダクション | ダブ |
配給 | ショウゲート |
2-1.アイミタガイの見どころ
作家・中條ていの連作短編集「アイミタガイ」を黒木華主演で映画化し、親友を失った女性を中心に思いがけない出会いが連鎖していく様子を描いた群像劇。
「台風家族」の市井昌秀監督が脚本の骨組みを作り、故佐々部清監督(「ツレがうつになりました。」など)の魂を注いだ企画を受け継いだ、草野翔吾監督が映画を完成させました。
その不思議な巡り合わせが、この映画を見た人にも感じれるきっかけになるかもしれせん。
すべての秘密が繋がる時、
あたたかな涙が溢れ出す。
(公式サイトより引用)
主演の黒木華が、名曲「夜明けのマイウェイ」をカバーし、初めて映画の主題歌を担当した。
「夜明けのマイウェイ」は、1970年代に放映された連続ドラマ「ちょっとマイウェイ」の主題歌として、俳優であり音楽家の荒木一郎が作詞・作曲した、「パル」の楽曲。
「アイミタガイ」の脚本の制作段階から「夜明けのマイウェイ」は、製作陣の念頭にあったという思い入れの強い曲です。
2-2.アイミタガイのあらすじ
ウエディングプランナーの梓(黒木華)は亡くなった親友・叶海(藤間爽子)のスマートフォンにメッセージを送り続けていた。
一方、叶海の両親の優作(田口トモロヲ)と朋子(西田尚美)は養護施設から娘宛てのカードを受け取る。
そして、娘のスマートフォンにメッセージが届いていることに気づく。
(シネマトゥデイより引用)
2-3.スタッフの紹介
監督 | 草野翔吾 |
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脚本 | 市井昌秀/佐々部清/草野翔吾 |
製作総指揮 | 堤天心 |
エグゼクティブプロデューサ | 美濱浪万 |
企画・プロデュース | 宇田川寧 |
プロデューサー | 田口雄介 |
撮影 | 小松高志 |
音楽 | 富貴晴美 |
3.登場人物(キャスト)の紹介
3-1.主要な登場人物
梓…黒木華
中学時代からいつも支え続けてくれた親友の叶海を亡くし、返事がないと分かっていながらも、彼女にメッセージを送り続けている女性。ウェディングプランナーとして働きながらも、交際相手の澄人との結婚に踏み切れずにいる。
叶海…藤間爽子
梓にとって大切な理解者だった親友。不慮の交通事故で命を落としてしまう。
澄人…中村蒼
梓の恋人。
朋子…西田尚美
優作…田口トモロヲ
叶海の両親。梓と同様に彼女を失ってから前に進めずにいる。
こみち…草笛光子
ある過去を抱えた老婦人。梓が叔母の紹介で、ピアノ演奏を依頼する人物。
綾子…風吹ジュン
梓の祖母。
3-2.豪華キャストも見どころ
主演を務める黒木華が本作は、亡き親友にメッセージを送り続ける主人公の繊細な心の揺れを巧みに演じ上げている。
黒木は『小さいおうち』でベルリン国際映画祭銀熊賞を受賞し、『浅田家!』で3度目の日本アカデミー賞最優秀助演女優賞を受賞するなど、その確かな演技力で高い評価を得てきた。
主人公・梓の恋人、澄人を演じるのは、ドラマ『エール』『らんまん』や映画『沈黙の艦隊』に出演し、2025年の大河ドラマ『べらぼう』でも注目を集める中村蒼。
そして、梓の親友・叶海役には、朝ドラ『ひよっこ』『ちむどんどん』での活躍や『マイファミリー』で一躍話題となった藤間爽子が抜擢された。
彼女たちのほか、草笛光子、安藤玉恵、松本利夫、升毅、西田尚美、田口トモロヲ、風吹ジュンといった実力派俳優たちが、物語を豊かに彩る。
亡き親友に想いを届け続ける梓を中心に、彼女を取り巻く人々の物語が繋がっていく様子が表現されている。梓がなぜ返事のない親友にメッセージを送り続けるのか、その背景にある「優しい秘密」が、登場人物たちの間で巡り、繋がり、深い感動を呼ぶ。
4.映画『アイミタガイ』のロケ地を紹介
本作のロケ地となったのは、三重県桑名市を中心に四日市市や津市など近鉄名古屋線沿線で行われた。撮影時期は2023年春でした。
4-1.三重県桑名市
原作では舞台が特定されていませんが、映画監督の故佐々部清さんが、桑名を舞台に決め、桑名市に足を運んでいました。2017年から佐々部監督作品として動き出したものの、2020年3月に佐々部監督が死去。
その意思を受け継いだ草野翔吾監督が佐々部監督の思いを汲み、撮影地に桑名市やその周辺を採用しました。
桑名市では六華苑や寺町通り商店街など数多くのシーンを撮影しました。
ロケ地となった「レストランROCCA」は、多くのロケ地として有名な国の重要文化財「六華苑」が見えます。
「旧桑栄メイト前」では、梓と叶海が話をしながら歩くシーンが撮影されました。この場所は、2020年7月31日をもって全館閉館しています。
桑名フィルムコミッション💪全力応援!
監督のご要望にお応えし
あんなところや
こんなところまでロケ地に?桑名の皆様、近鉄沿線の皆様、
ドキドキ💗しながら
映画公開をお待ちください#アイミタガイ #11月1日公開 #桑名 #桑名市 #桑栄メイト #映画 #ロケ地 https://t.co/71ncCT29eh pic.twitter.com/P43gbxTseA— 桑名フィルムコミッション (@kuwana_fc) June 27, 2024
□〒511-0811 三重県桑名市東方 市之縄
4-2.四日市市や津市など近鉄名古屋線沿線
澄人は愛知県蟹江市から四日市に通勤している。佐々部部監督の下書きに繰り返し「川を渡る電車」という記述がある。それが近鉄名古屋線の事だという。
鈴鹿市出身の原作者・中條ていも「作品を通じて郷愁を誘えたら」と期待している。
四日市市では「相生橋」や「三重うまし国横丁おいないさ」などで撮影が行われ、津市では「津市図書館」で撮影が行われました。
こんにちは☀️
三重うまし国横丁おいないさです!11月1日に公開される「アイミタガイ」のロケ地になりました。
公開が楽しみですね😄#アイミタガイ#主演 #黒木華#出演 #中村蒼#藤間爽子#草笛光子#監督 #草野翔吾#原作 #中條てい#おいないさ#四日市#海鮮https://t.co/TEX4wG7F0i pic.twitter.com/ng1rIU8n3U
— おいないさ【公式】 (@mie_umashikuni_) October 21, 2024
□〒510-0075 三重県四日市市安島1丁目1
4-3.愛知県蟹江市
近鉄蟹江駅前も撮影に使われました。
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□〒497-0034 愛知県 海部郡蟹江町本町11丁目300
4-4.福永宝飾店
福永宝飾店の店主(升毅)。 梓(黒木華)との結婚を意識する澄人(中村蒼)が指輪を見に来るシーンを撮影。
□〒180-0003 東京都武蔵野市吉祥寺南町2丁目29−5
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今後も情報が入り次第、更新していきます。
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