映画『花腐し』は、松浦寿輝さんの芥川賞受賞小説を実写映画化した作品です。
この作品は、衰退の一途をたどるピンク映画業界に生きる映画監督と、脚本家志望の男性が同じ女優に恋をし、その愛を通じて紡ぐ切なくも純粋な愛の物語を描いています。
タイトルの「花腐し」は、古典の和歌からの引用で、美しい卯木の花ですら雨に打たれてしまうさまを象徴しています。
『火口のふたり』の荒井晴彦監督によって映画化され、主演は綾野剛さんが務め、柄本佑さんとさとうほなみさんも出演しています。
この記事では、原作小説のファンや映画愛好者の方々に、映画『花腐し』の魅力をお伝えできるよう、必見の情報が盛り沢山です。
ぜひ最後までご覧いただき、映画の魅力を心ゆくまでお楽しみいただければと思います。
1.原作小説について
1-1.原作者・松浦寿輝について
詩人で小説家、さらに東京大学の名誉教授でもある松浦寿輝さん。
1988年に詩集『冬の本』で高見順賞を受賞し、その後も詩や小説、評論など様々なジャンルで多くの文学賞を獲得しています。
児童文学の作品もアニメ化され、子供から大人まで幅広い層に支持されています。
東京大学の名誉教授でもある彼は、学術と文学の世界で素晴らしい成果を上げています。
彼の作品は、美しい言葉と繊細な情景描写が特徴で、豊かな表現力と感動を求める読者におすすめです。
1-2.原作小説「花腐し」の概要
「花腐し」は(はなくたし)と読む。死に別れた女性の幻影を追い、どん詰まりの人生を歩む男性の物語。
時代はバブルがはじけた、雨の後に腐った花のように暗黒の時代を生きる男の物語。
雨が印象的に物語が進んでいく、そして詩人でもある松浦寿輝さんらしい文章が湿気があり、憂鬱にも美しい。
しかしその部分が読む人を選ぶ小説としています。
実写化される映画と合わせて読めば、小説初心者も安心して読めちゃうので是非どうぞ!
2.映画『花腐し』の作品情報
朽ちてなお、生きていく
「花腐し」
ふたりの男とひとりの女が織りなす、切なくも純粋な愛の物語
ピンク映画の監督と
脚本家志望だった男。
ふたりが愛した女は、同じ女だったー。
(公式サイトより引用)
上映日 | 2023年11月10日 |
---|---|
上映時間 | 137分 |
制作プロダクション | アークエンタテインメント |
配給 | 東映ビデオ |
2-1.映画『正欲』のあらすじ
雨が降りしきる梅雨のある日、斜陽のピンク映画業界に生きる映画監督・栩谷(綾野剛)と、かつて脚本家を目指していた伊関(柄本佑)が出会う。
二人は自分たちが愛した一人の女優・祥子(さとうほなみ)について語り始める。
彼らがこだわってきた映画への夢が失われていく中、それぞれの人生が交わり始める。
(シネマトゥデイより引用)
2-2.スタッフの紹介
原作 | 松浦寿輝「花腐し」 |
---|---|
監督・脚本 | 荒井晴彦 |
脚本 | 中野太 |
撮影 | 川上皓市/新家子美穂 |
音楽 | 柴田奈穂/太宰百合 |
2-3. 主要な登場人物の紹介
役柄 | 俳優 |
---|---|
栩谷修一 | 綾野剛 |
伊関貴久 | 柄本佑 |
桐岡祥子 | さとうほなみ |
桑山篤 | 吉岡睦雄 |
寺本龍彦 | 川瀬陽太 |
リンリン | MINAMO |
ハン・ユジョン | Nia |
金昌勇 | マキタスポーツ |
韓国スナックのママ | 山崎ハコ |
小倉 | 赤座美代 |
沢井 | 奥田瑛二 |
栩谷(綾野剛)、伊関(柄本佑)、祥子(さとうほなみ)の3人が土砂降りの雨の中に佇むビジュアルポスターがタイトルの「花腐し」を体現している。
その他の登場人物の日常生活も幻想的に描いており、渋めのキャストがさらに物語に深みを与えている。
2-4.映画版の製作情報と見どころ
映画版の登場人物設定は原作と大きく異なっており、監督の荒井晴彦氏は「ピンク映画へのレクイエム」をモチーフに脚色した。
主な違いと見どころは、
・栩谷の設定
原作ではデザイン事務所経営者で経済的に困難な状況にあるが、映画版ではピンク映画の監督として描かれる。これにより、栩谷の人生観やストーリーの焦点が大きく変わっています。
・伊関の設定
原作では脚本家志望だったが、映画版では元脚本家志望の男性として設定される。この変更により、伊関の過去とキャラクターの深さが異なり、物語に新たな要素が加わります。
・祥子の設定
原作では栩谷の思い出の人物だが、映画では栩谷と伊関両者が慕い愛していた女優として描かれる。彼女の存在が映画版の物語に新たな情熱と複雑さをもたらしています。
これらの変更により、映画版は原作とは異なるキャラクター間の関係やテーマを探求しており、ピンク映画の世界における人間ドラマに焦点を当てています。
この違いが映画の見どころであり、物語に新たな意味を与えています。
監督の荒井晴彦さんはシナリオライターとしても巨匠と呼ばれ、そのオリジナル要素がこの映画を独自の作品として昇華させています。
3.『花腐し』のロケ地を紹介
映画の撮影は2022年10月2日にクランクインしました。
雨が印象的に演出されている本作ですが、かなり多くの人口雨を降らせて撮影されたようです。
3-1.新宿ゴールデン街
作中でも、ここでの雨のシーンはかなり印象的です。
#花腐し
雨のゴールデン街のシーン、ほなみさんは急遽監督のオシャレなジージャンで撮影、そのジージャンがびしょ濡れになったので監督には剛さんの私服を貸したとかw楽しそうに言ってる剛さん見てなんか私まで幸せ貰った❤と思いました~😆😂
ちょうど↓の辺りのシーン😁👍#完成披露上映会#綾野剛 pic.twitter.com/5ITYWDznq7— •.¸¸☆mama☆Go!××Ayano✩•*¨*• (@mama126go) October 1, 2023
□〒160-0021 東京都新宿区歌舞伎町1丁目1−6 2F
他にも詳しい情報が入り次第、更新していきます。
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