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映画『渇水』気になるロケ地やキャストなどをネタバレなし解説!

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この記事では、映画『渇水』について、原作漫画の感想や評価、スタッフやキャストの紹介、そして撮影地についても紹介しています。

原作ファンや映画ファン必見の情報が盛りだくさんです。

是非最後まで読んで、映画の魅力をより深く味わってください。

1.『渇水』について

原作小説の『渇水』は、一般的にあまり知られていませんが、芥川賞候補にもなった名作なんです。

『渇水』の作者は河林満さんで、1990年には小説『渇水』で文學界新人賞を受賞し、103回芥川賞候補にもなりました。

1-1.小説『渇水』の概要

小説『渇水』は、市役所の水道局に勤める岩切俊作が、水道料金を滞納する家庭を訪問して、状況を理解した上で分納計画を立て、その書類に約束の捺印をもらうこと。そして約束が果たされない場合は停水執行することが仕事。

そして岩切自身、ある姉妹との出会いより、渇いた心を癒していく。そして、水道を止めることに葛藤していくー。

結末は、一転して後味が変わっていて、賛否分かれる作品でもあります。

 

 

1-2.作者は河林満さんについて

東京都立川市や昭島市で育ち、東京都立立川高等学校定時制を卒業しました。その後は、郵便局員として約2年、立川市職員として約27年間勤めましたが、文筆業に専念するために退職しました。

河林満さんは、1986年に『海からの光』で第9回吉野せい賞奨励賞、1988年『ある執行』で第七回自治労文芸賞を受賞されました。また、1990年には『渇水』で文学界新人賞を受賞し、同作品は103回芥川賞候補にもなりました。

2008年1月19日、脳出血のため逝去されました。享年57歳でした。

河林満さんの作品は、厳しい日常を懸命に生きる人々を濃密に描き出す作品が多いようです。

原作となる小説『渇水』は、文体や構成自体は読みやすいですが、人物描写の深掘りが浅いと感じ、読み手によっては不完全燃焼と感じるかもしれません

実写化にあたり、主人公をはじめとする登場人物の描写にも注目したいですね。

 

1-3. 原作小説『渇水』を詳しく解説

小説『渇水』には、原型となる作品があります。それは、その二年前に発表した『ある執行』という作品です。

―いまから、5,6年ほど前、燃料輸送タンク車が、米軍の駐留する基地から延びる引込線を走っていた頃のことだ。知恵おくれといわれていた母親と、言葉が少し不自由な中学一年生の娘が、夜中の12時過ぎに線路に身を横たえて死んだー

何とも言えない後味となる内容で、かなりのインパクトある内容です。

2022年映画化で注目される出世作「渇水」の原型「ある執行」も収載している、『黒い水/穀雨 河林満作品集』。

 

『渇水』は、NHK-FMでFMシアターとしてラジオドラマ化され(1990年10月21日放送)、第28回ギャラクシー賞ラジオ部門優秀賞を受賞しました。

 

2.映画『渇水』の作品情報

30年以上も前に発表された作品が実写化され、どのような表現をし、観る人に何を訴えるのか。色んな視点で注目される作品となっています。

2-1.映画版の概要と製作情報

本作は、コロナ禍でさらに如実となった貧困問題に、大きく刺さるテーマを扱った作品となています。原作小説と同様に、主人公・岩切が親に見放され姉妹二人に出会い、渇ききった心に生きる希望を取り戻していく物語です。

監督の高橋正弥さんと脚本の及川章太郎さんは、この作品の脚本を10年前につくりました。そして、3年前にプロデューサーの長谷川晴彦さんに相談をし、この作品に強く感銘を受け、映画化が実現しました。

この映画は、監督の高橋正弥さんの熱意と、企画プロデューサーの白石和彌さんの支援によって、世に出ることができました。白石和彌さんは、監督の熱意に驚きましたが、彼の情熱がこの作品を生み出す原動力となったことは明らかです。

この映画は、多くの人々に、”生きること”の感動を与えるでしょう。

 

2-2.原作小説と映画の内容に違いはあるのか

原作小説では、主人公・岩切は姉妹の母親に会っていませんが、映画版では母親を演じる門脇麦と話しているシーンが映し出されています

それ以外にも姉妹二人のエピソードは、原作小説よりも多く描かれています。

小説では後味悪い結末となっていますが、映画版は原作者遺族の許可を得て違う形のラストとなっています

 

2-3.映画のあらすじ

市の水道局に勤める岩切俊作は、水道料金を滞納している家庭や店舗を回り、料金徴収および水道を停止する「停水執行」の業務に就いていた。

日照り続きの夏、市内に給水制限が発令される中、貧しい家庭を訪問しては忌み嫌われる日々を送る俊作。妻子との別居生活も長く続き、心の渇きは強くなるばかりだった。

そんな折、業務中に育児放棄を受けている幼い姉妹と出会った彼は、その姉妹を自分の子どもと重ね合わせ、救いの手を差し伸べる。

(映画.comより引用)

 

2-4. スタッフの紹介

原作河林満『渇水』
監督高橋正弥
脚本及川章太郎
撮影袴田竜太郎
音楽向井秀徳
主題歌向井秀徳「渇水」

監督は、相米慎二、市川準、阪本順治、森田芳光、宮藤官九郎らの監督作品で助監督としてキャリアを重ねた髙橋正弥が担当しています。

予告編でも使用されている楽曲は、佐賀県出身のロック・ミュージシャン、向井秀徳さんが書き下ろした主題歌「渇水」です。劇中の音楽も手掛ける向井秀徳さんは、NUMBER GIRL、ZAZEN BOYSのボーカリスト兼ギターとしても活躍しています。

 

2-5. キャストの紹介

2-5-1.岩切俊作(生田斗真)

主人公。水道局員として働く。水道料金を滞納する家庭の水を日々停めて回る業務に就く。

 

2-5-2.小出有希(門脇麦)

姉妹の母親。ふたりを家に残して家を出ている。

 

2-5-3.木田拓次(磯村勇斗)

岩切俊作の同僚。岩切とともに停水に回る。

 

2-5-4.岩切和美(尾野真千子)

岩切の妻。息子を連れ実家に帰ったきり戻ってこない。

 

2-5-5.小出恵子(山﨑七海)

二人きりで家に残された姉妹のしっかり者の姉。

 

2-5-6.小出久美子(柚穂)

天真爛漫な妹。

 

2-5-7.伏見(宮藤官九郎)

水道料金滞納者の一人。

 

2-5-8.佐々木課長(池田成志)

水道局料金課の課長。

 

2-5-9.今⻄(宮世琉弥)

⽔道料⾦滞納者。

 

2-5-10.坂上(吉澤健)

⽔道料⾦滞納者。

 

2-5-11.⼤林(篠原篤)

有希の”今度の⼈”。

 

2-5-12.⽵内(柴⽥理恵)

⼩出家の近隣住⺠。

 

2-5-13.⽯川(森下能幸)

熱帯⿂店店⻑。

 

2-5-14.細川(⽥中要次)

スーパーマーケット店⻑。

 

2-5-15.加東刑事(⼤鶴義丹)

岩切が関わることになる刑事。

 

3.登場人物の相関図

登場人物を、相関図で分かりやすくまとめました。

 

4.映画『渇水』の撮影地はどこ?

この映画は、2021年8月から9月にかけて、群馬県前橋市を中心に撮影されました。前橋市は時折、夏の暑さがニュースで報じられることがある場所としても知られています。まさしく、この映画にぴったりの環境で行われた撮影が、よりリアルな役者さんの表情や熱演になっていることに期待したいです。

4-1.群馬県前橋市

前橋市水道庁舎弁天通りオリオン通り今万人珈琲などで撮影を行いました。姉妹の住む共同住宅は、川の近くにある空き地を使って撮影されました。

 

4-2.静岡県裾野市

旧市立水泳場市役所庁舎で撮影が行われ、たくさんの市民エキストラが参加しました。

 

4-3.埼玉県熊谷市

一面のひまわり畑を遠藤ファームで撮影しました。このシーンは劇中でも印象的です。

5.まとめ

映画『渇水』は、高橋正弥監督と及川章太郎脚本による、原作小説の名作を実写化した作品です。

市役所の水道局に勤める主人公が、水道料金を滞納する家庭を訪問し、状況を理解して分納計画を立てる仕事をしている中で、ある姉妹と出会い、水道を止めることに葛藤していくストーリーが描かれます。

撮影は群馬県前橋市を中心に行われ、美しい風景が映し出されています。また、主題歌は向井秀徳さんが書き下ろした、映画にぴったりの曲となっています。

原作小説と比較して、映画版では姉妹二人のエピソードがより多く描かれ、主人公と母親のシーンも追加されています。

映画では、原作小説にはない映像的表現を通じ、物語に深みを与えてくれるでしょう。また、映画版では、貧困問題に対する社会的な問題提起が行われており、観客に強い印象を与える作品となっています。

この映画を見ることで、私たちは貧困問題について考えさせられます。そして、現代社会において、私たちができることを考えるきっかけとなるかもしれません。

 

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